DULL-COLORED POP 福島三部作 の感想

9800円も払って観たので感想ぐらい書いとかないとコスパ悪いなと思ったので書いとく。9月2日に大阪で観ました。当然ネタバレ満載です。 第一部『1961年:夜に昇る太陽』 これが一番面白かった。田舎に原発を誘致する際の裏話みたいなのをこんなに面白く描け…

『猫で人魚を釣る話』という漫画がめっちゃいいので読んでほしい

漫画のレビューです。 2015年に月刊スピリッツを読んでいたところ、「スネるの法則」という読みきり漫画が載っていた。 とにかく言語センスが独特だった。それでいて読みにくいわけでもなく、奇妙なバランスを保った不思議な作品だった。作者の名前を見ると…

ヒズミくんに対する印象操作への批判と、ヒズミシェアハウスへの賛意

ヒズミ(TwitterIDは@make_me_sad)という友人がいる。 僕はかつて、彼と一緒にシェアハウスで住んでいた。彼はあるときシェアハウスから出ていき、その後に自身のシェアハウスを作った。 その彼がインターネット上で強い悪意に晒されているため、この記事を…

メンヘラ当事者研究会関西第3回~居場所があるってどういうこと?~ レポート

ホリィ・センです。7月14日(日)のお昼に、京都でメンヘラ当事者研究会関西をおこないました。記憶が鮮明なうちにレポートしておこうと思います。 テーマは「居場所があるってどういうこと?」ということで、今までに自分にとっての居場所と言える場所があ…

メンヘラ当事者研究会関西第2回「『普通』ってなんだろう?」レポート

引き続いて、メンヘラ当事者研究会関西第二回「『普通』ってなんだろう?」のレポートを書きます。これは二週間前ぐらいに実施しましたので、まだ記憶に残っています。 個人的感想というか、会が終わった後にも参加者の方と話していて出てきた話として、だい…

メンヘラ当事者研究会関西第一回「『生きづらさ』ってどんな感じ?」レポート

だいぶ前のことになってしまったのですが、漠然とした記憶とメモを頼りに、昨年9月に行われたメンヘラ当事者研究会第一回「『生きづらさ』ってどんな感じ?」のレポートを書いておきます。 個人的感想としては、多岐にわたる生きづらさをみなさん持っている…

すもも「男性社会の幸福な女性たち」というnote記事への疑問

要約すると、問題を個人の意識に還元しすぎじゃない? 「男女の機会は平等」っていう割にその証明がないのでは? もっと社会的な変数も考えてみては? みたいな話。 note.mu すもも氏のこの記事について、統計の読み方に問題があるということを指摘している…

文学フリマ(5月6日)「メンヘラ批評」出店情報

ホリィ・センです。なんとか間に合いました。文学フリマ東京に出店します「メンヘラ批評」の告知をします! 第二十八回文学フリマ東京(https://bunfree.net/event/tokyo28/)日時:2019年5月6日(月) 11:00〜17:00場所:東京流通センター 第一展示場 「メン…

「メンヘラ批評」表紙絵発表

ホリィ・センです。「メンヘラ批評」の編集もいよいよ佳境に入ってまいりました。とても面白く、読み応えのある内容になっておりますんで、自信を持ってオススメできます。 さて、今回は表紙絵を描いてくださる人を発表します。ふみふみこ さんにお願いして…

「メンヘラ批評」執筆者発表第三弾

どうも、日和下駄です。忙しすぎるのですが、忙しすぎてハイになってきたので執筆者発表をします。 原稿も着々と集まってきて、面白い本になりそうです。次回くらいには目次と、値段等の詳細情報出せると思います。みんな買ってね。 執筆者は予定ですので、…

「メンヘラ批評」執筆者発表第二弾

ホリィ・センです。告知は日和下駄がやるはずだったんですが、忙しそうなんで急きょ僕がやります。 僕も日和下駄もけっこういいかげんな性格ですが、着実に頒布の準備は進んでいます! 告知した執筆者は予告なく変更されるかもしれませんので、ご了承くださ…

「メンヘラ批評」執筆者発表第一弾

ホリィ・センのブログですが日和下駄です。 先の宣言から動き出し、執筆をお願いしたり、執筆したいという声をいただいたりし、ある程度固まってきたので告知します。 告知を分けているのは、分けた方がいっぱい告知できるなという理由のためです。 なお、執…

忙しい人のためのジュディス・バトラー

ジュディス・バトラーというアメリカのジェンダー理論家がいます。最近来日して講演があり、それのまとめも兼ねられた『現代思想』の特集も組まれています。 現代思想 2019年3月臨時増刊号 総特集◎ジュディス・バトラー ―『ジェンダー・トラブル』から『アセ…

「メンヘラ」から世界を見る――「メンヘラ批評」宣言

ホリィ・センです。このたび、東京の友人の日和下駄くんと一緒に「メンヘラ批評」という同人誌を第二十八回文学フリマ東京 (5月6日(月)11:00~17:00 東京流通センター 第一展示場)で販売することにしました。 まず、「メンヘラ批評」と銘打って何がした…

バイバイ サークラワールド

この記事は adventar.org の25日目の記事です。24日目の記事は複素数太郎の sutaro.hatenablog.jp でした。 ---------- 今日は13:30頃に起きた。しかし、なんと言えばいいのか分からないが、端的に言えば、僕は記憶を喪失した。 名前は何かと言われれば答え…

京大でミスコンを開く100の方法――"よい"ミスコンと"ダメな"ミスコン by サークルクラッシュ同好会 有志

この文章は、2018年の京都大学11月祭(NF)において、サークルクラッシュ同好会ブースにて配布したものです↓ しかし、この文章の内容はサークルクラッシュ同好会全体を代表するものではなく、文責のホリィ・センをはじめとしたサークルクラッシュ同好会内の…

『精神疾患言説の歴史社会学――「心の病」はなぜ流行するのか』(2013、佐藤雅浩)の簡単な感想

精神疾患言説の歴史社会学: 「心の病」はなぜ流行するのか 作者: 佐藤雅浩 出版社/メーカー: 新曜社 発売日: 2013/03/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (8件) を見る 情報量が多くて複雑な本だったので、要約はせずに自分が気になったところだけメ…

僕がシェアハウスに住むのをやめて彼女と同棲するに至った理由、今後の戦略

ホリィ・センです。 突然ですが、僕は今、恋人と同棲しています。僕は2015年の4月から今年のある時期まではシェアハウス「サクラ荘」に住み続けていました。だから「いつの間に」と思う方もいるかと思います。10/27(土)17時~の「ポスト・コミュニティスペ…

10/8『「男らしさ」の快楽――ポピュラー文化から見たその実態』読書会レジュメ

西井開さん twitter.com が主催しているメイル・セクシュアリティーズ研究会において、10/8(月・祝)に『「男らしさ」の快楽――ポピュラー文化から見たその実態』の読書会が行われた。 この本は大ざっぱに言えば、「男性学」に分類されるものである。しかし…

『当事者研究と専門知』読書会第一回(9/7)の個人的感想メモ

友人のべとりんが『当事者研究と専門知』読書会を開くということで、面白そうなのでskype参加した。当事者活動を実際にやっている人とかも参加してて実りのある内容だった。以下、個人的な感想メモを記す。 1.平井秀幸「ハームリダクションのダークサイドに…

アンコール複借論争~ホリィ・セン×借金玉イベントに蘇る複素数太郎~

予定されていた「複素数太郎借金玉イベント」が中止になりました。複素数太郎の代わりに僕、ホリィ・センが登壇することになりましたが、僕は複素数太郎借金玉イベントを開く意義が未だにあると思っています。 この記事ではまず、複素数太郎がイベントから外…

男性多数の(≒ホモソーシャルな)集団における女性の困難~サークルクラッシュ同好会の人間関係を例に~

要約: サークルクラッシュ同好会には「女子グループ」が苦手だった女性が集まりがち→彼女らは「男性多数の集団」に入っていく。 もっと一般化すると、男性多数で女性を性的に消費する「ホモソーシャル」の構造が背景にはある。ホモソーシャル集団においては…

「メンヘラ.jp」の意義と批判まとめ

要約: 1.メンヘラ.jpは「メンタルヘルスに問題を抱える当事者」に対して、自己表現、承認、情報提供の場になっているので大事。しかもメンヘラ.jpでしか届かない人に届いてるのでは。 でも、三つ批判がある。 2.「メンヘラ」という「つながり」が悪い方向に…

恋愛をめぐる「許可主義」について(サークルクラッシュ同好会会誌第六号『他の男とはセックスしてるクセに俺にはヤらせてくれない女が憎い』より)

ホリィ・センです。 サークルクラッシュ同好会の会誌最新号(第六号)を二つの場所で売ります↓ ①コミックマーケット93(東京ビッグサイト)の三日目(12月31日(日)10~16時)の東6-ニ-19bにて ②第二回文学フリマ京都(京都市勧業館「みやこめっせ」1F 第二…

『「意識高い系」の研究』古谷経衡 読書メモ

ねちっこい文体でひたすら承認欲求とルサンチマンの話をする本といった感じ。森見登美彦みたいな文体だ(言いすぎか)。 土着性や親からの相続(とりわけ不動産)の差を根拠に、「リア充=階級」であるという図式を提出している。そして、リア充とは「彼女が…

僕の人生を大きく変えたメンヘラ神との思い出

サークラアドベントカレンダー3日目、ホリィ・センです。 「こじらせ自分語り」がテーマだそうで、僕の中でこじらせの定義は「他者にあまり理解されにくい複雑なこだわり」みたいな感じですかね。と言っても、今回はそういうテーマに回収されるのか微妙です…

ねほりんぱほりんサークルクラッシャー回を読み解く(後編)

前回、ねほりんぱほりんで語られていたことから読み取れる背景を分析しました。しかし、そこには「語られていなかった」ことがいくつもありました。 まず第一に、番組では「あのサークルにおいて、なぜサヤカさんは7人と関係を持つことになってしまったのか…

ねほりんぱほりんサークルクラッシャー回を読み解く(前編)

とうとうNHKで「サークルクラッシャー」が取り上げられましたね。サークルクラッシュ同好会を運営し、啓発活動(?)を続けてきた自分としては嬉しい限りです。 「サークルクラッシャー」という言葉がどのような経緯で生まれたかについては nikkan-spa.jp で…

たまたま金沢に行った際に、展示「インストール インストール RE: / 主体性の輪郭」に行った感想

10月の最初の方、たまたま誘われて金沢に行っていた。それで「インストール インストール RE: / 主体性の輪郭」という展示に行ってきた。 展示している主のNanageo/さんのホームページに展示の感じや情報(ステイトメントとか)が載っている→ http://naganeo…

京大生必見! 2017年NF統一テーマに隠された真実

2017年の京大11月祭(NF)統一テーマが発表された。以下である。 戦争に加担した大学から平和を希求する大学へ軍事研究するヒマがあったら、みんなで肩組んで騒ごうぜ! このテーマについての批判が相次いでいる。主張内容の薄さもさながら、左翼的な臭いも…