もはや「シェアハウス」ではないものに向けて――「駆け込み寺」から「家族」へ

この文章は僕の運営しているオープンシェアハウス・サクラ荘の季刊誌「季刊サクラ荘」第二号に寄稿した文章です ホリィ・センです。この文章ではこれまで日本で行われてきたシェアハウス的実践の歴史を軽く振り返り、過去の教訓に学ぶことで、僕がサクラ荘に…

10日間の瞑想合宿に行ってきました

10日間のヴィパッサナー瞑想合宿に行ってきました。ヴィパッサナーというのは「客観的に観察する」ぐらいの意味です。何を客観的に観察するかっていうと自分の呼吸と身体の感覚です。 具体的な瞑想法は適切な指導者しか教えちゃいけないっぽいので割愛します…

サークルクラッシュ同好会の会長をやめます

ホリィ・センです。突然ですがそろそろサークルクラッシュ同好会の会長を辞めて、誰かに引き継ぎたいです。 2012年4月からこの団体を始めてずっと会長を名乗ってきましたが、もう年齢的にはアラサーです。最近18,19歳の人とまともに会話できなくなったのを感…

『生きてるものはいないのか』をドキドキぼーいずがやってたので感想

アトリエ劇研で6月10日14時に観た。なんかこれを最後に2年ぐらい休止するらしいので観れてよかった。 思えば、ドキドキぼーいずを『愛と退屈の国』で初めて観て、その後『じゅんすいなカタチ』を観て、本間くんが演出してる『(おわりたい)漂流』も観に行っ…

西沢大良「近代都市の根拠――新型スラムと二一世紀の都市の課題」(『「シェア」の思想/または愛と制度と空間の関係』p26-52)の個人的レジュメ

個人的なレジュメなので網羅的ではないし、僕個人による言い換えも多いですので注意。 「シェア」の思想/または愛と制度と空間の関係 作者: 編集協力門脇耕三,西沢大良,千葉雅也,國分功一郎,吉村靖孝,青井哲人,猪熊純,中川エリカ,仲俊治,西田亮介,橋本健史,…

背伸びとしゃがみのススメ

世間には学生向け○○だとか、13歳からの○○だとか、10代のための○○だとか若い人に対して上から目線でアドバイスしてやろうという本がいっぱいある。 本に限った話ではなく、おおよそ「教育」をしてやろうという人にはよく見られる態度だと思う(教育者をディス…

シェアハウスとメンヘラ

この文章はオープンシェアハウスサクラ荘が発行しているフリーペーパー的なもの、「季刊サクラ荘」の第一号に寄稿した文章です。サブタイトルをつけるとするなら、「架橋としてのメンヘラ概念とシェアハウスの居場所・自立機能」みたいなところでしょうか。 …

「声優史における悠木碧の位置づけ」を書く前のメモ(テキトー

ぶど子の衝撃 俗/聖を両立する悠木碧:二重人格キャラ(柳生十兵衛、プラチナなど)、ロリババア的キャラ(紫、ミナ、ヴィクトリカ、幼女戦記など)、超越的力を持った少女(立花響、鹿目まどかなど) 遊としての悠木碧:ノドまで使った過剰な声の使い分け…

印象論に満ち満ちた声優史

メモみたいな文章です。 キャラクターを演じる声優たちにおいて主流の声や演技のタイプが歴史的に変化してきたように感じる。それは大きく三つに分けられるように思われる。それが以下だ。 ①芯のある声(~90年代末頃) ②複数の声(90年代末頃~00年代頃) ③…

「変な男にばかり好かれる女」を知るための10のポイント

togetter.com 変な男にばかり好かれる女性が話題なようです。 リンク先の漫画に描かれている「変な男」には「浮気をするクズ男」(僕はよくバンドマン系クズと呼んでいます)と「キモいオタク」(とりわけ「空気が読めず」に特攻してくるタイプ)が描かれて…

大学生ならシェアハウスをやろう~シェアハウスのメリット・デメリット~

この文章は、僕が運営しているオープンシェアハウスサクラ荘のフリーペーパー的なもの、「季刊サクラ荘」創刊号に載せた文章です。 はじめに 「シェアハウスに興味があるけど、実際やるとなると一歩目を踏み出せない」。あるいは、「そもそも一緒に始める友…

ブルーエゴナク『ラッパー Rapper』感想

今日はアトリエ劇研へ演劇を観に行った。ブルーエゴナクの『ラッパー Rapper』という作品。久々に面白い作品を観たので感想を書く。「考えさせられる」作品という感じではなかったので、箇条書きで。 ●役者がみんな上手かった。特に主役の野村明里さんは、第…

ただの日記

昨日の夜、演劇の稽古が終わって京都駅に向かうバスに乗る。22時ぐらいに着く、と母親にメールを入れる。最寄り駅に着いて実家へ。ご飯を食べてなかったので、冷凍食品をいただく。母親が自分の部屋に布団を用意しておいてくれた。従来自分が使っていたベッ…

ハッピーサイエンスユニバーシティ(幸福の科学大学)のオープンキャンパスに行ってきたレポ

夏休みですね。高校生の長期休暇に合わせて、大学はオープンキャンパスの季節です。実は僕はオープンキャンパスというものにはほとんど行ったことがなくて、なぜか関東の大学のオープンキャンパスにオフ会がてら行ったことがあるだけです。今回も同じような…

上手な悪口の言い方

「あなたの悪口を言う人より『あなたの悪口を言っていたよ』報告してくる人の方があなたに害を与える可能性が高い」という言葉を、人間関係で困ったときいつも思いだす。— かる (@Tuna__chan) 2016年6月20日 このツイートがリツイートで流れてきて、面白いツ…

『屍鬼』上映会 個人的まとめ

サクラ荘で『屍鬼』のアニメ上映会がありました。僕は2クール目だけ参加したんですけど、6年前に観たことあってWikipediaで復習したら思い出しました。『屍鬼』は僕の好きな声優である悠木碧さんが出てるアニメというのもあるんですけど、普通にすごく面白い…

「共通言語」からの逃走――中二病回顧(懐古)録 その零

3つ前の記事で「教養・常識・美的センスがないことへの劣等感」の話をしました。僕は具体例として漫画を挙げましたが、実際のところそういった文化資本の蓄積は、「少年時代にどういうコンテンツに触れてきたか」に大きく左右されると思います。 そこで今回…

私がなぜオフパコによって童貞喪失したのかについて

※この記事は2013年3月10日に書かれた記事です。童貞喪失の勢いで書かれた記事ということもあり、現在の恋愛観・性交観とは異なりますのでご了承ください。 いわゆるオフパコ(インターネットを介して実際に人と出会う"オフ"を通じて、"パコ"る、つまりセック…

童貞非処女になった話

※この記事は2013年3月7日に書かれた記事です。現在は童貞非処女ではありません。 私は昔から根暗な童貞である。高校時代、同類の友人がいた。 お互いに大学生となり、自分は関西に残り、彼は関東に行った。それからも、Skypeを通じてたまに話していた。そん…

「センスのある奴」を殺したい

要約:漫トロピーってサークルで漫画を勧め合っているんだけど、「センス」が問われる。自分の「好き」な作品がみんなが「良い」と思う作品と一致しない。自分の好きな作品はオタクでもサブカルでもない中途半端なものだ。一般化して言うと、センスと近い問…

父親が死んだことについて

二日前に父親が死んだ。兄から電話がきて、兄は嘘をつくような人間じゃないことは分かっていたから、とりあえず父親が死んだという事実を認識した。しかし、現実感のない話だった。とにかくその場で一気にいろんなことを考えた。 父親は一言で言えば、神経質…

「男根のメタファー」とは何か?――フロイト『精神分析入門』第10講の要約から

吹奏楽器が男根のメタファーだという論理から、『響け! ユーフォニアム』というアニメ、ひいては日本のオタクカルチャーを児童ポルノ的であるとして批判するツイートが話題になったらしい。 news.biglobe.ne.jp 本人のツイートが本人によってまとめられてい…

ライブで初めて"ノる"ことができた話

家でダラダラ過ごしてたら同居人が 「ライブ行こう」 と言いだした。僕は「ライブ」というものが苦手だった。それは率直に言えば"ノる"ことができないからだ。 今まで、たまたま声優のライブに行ったことが何回かあったが、"ノっている"人たちや「一体感」や…

対メンヘラ会話法~「ちゃんと話聞いてますよ感」の出し方~

0.はじめに 僕は不安定になっている人(おそらくメンヘラ的な人)とSkype通話や対面で会話するのが好きです。特に、会話によって相手の不安定さが解消されたと感じるとたまらなく気持ち良いです。脳内物質ドバドバです。僕はメサイアコンプレックス(救…

「メンヘラ」がファッション化してしまっている問題について

【要約】 ①ネットスラングで「メンヘラ」って言葉あるけど、②最近カジュアルに使われすぎで、③いろんな意味合いで使われてるし、④商品とか出てきて消費の対象にもなってるし、⑤着たり脱いだりできるファッションみたいに扱われてるし、⑥オワコンになりそうだ…

西一風『ソフトマシーン』の感想

連続ツイートで観劇の感想書くのが面倒くさいときはブログに書く。 静かな(視覚的にも聴覚的にも)演劇がそもそも苦手なんだけど、それでいて意味の追いにくい作品だったから疲れた。象徴解釈からぽつぽつ書いていく。 日常におけるあらゆる振る舞い、それ…

人間とのコミュニケーション以外には興味がないことについて

僕のもはやアイデンティティとなってしまった「サークルクラッシュ同好会」だが、実は今年で4年目(まともな新歓は3年目)だ。そんなわけで、もうずいぶんと「新歓」なるものも(良い意味で)ルーティーン化されてきた。 そんなわけで、大体毎年、「こいつは…

僕の好きな「人間くささ」について

僕は人間が好きです。人間が好きな反面、そっちに興味のリソースが割かれすぎているのか、人間と直接関わってこないものには食指が動かないことが多いです。 それこそツイッターの詳細プロフィールにも書いたのですが、人間以外の自然物や生物や人工物(自然…

外山恒一さん主催『学生向け「教養強化合宿」』のレポートと個人的感想

外山恒一さんの主催する第2回・学生向け「教養強化合宿」に参加した。 <a href="http://ameblo.jp/toyamakoichi/entry-11999363739.html" data-mce-href="http://ameblo.jp/toyamakoichi/entry-11999363739.html">『春休みで差をつけろ! 第2回・学…

サークルクラッシュするシェアハウス――「サークラハウス」やります

2015年4月より京大の院生になります。ホリィ・センです。 ということで、4月より23年間住んだ実家の滋賀を出て、京都の京大近くに住むことにしました。ただ住むだけじゃつまらないということで、「住み開き」やら「コミュニティスペース」やらと言われるタイ…